鶴彬生誕100年 建長寺 川柳シンポジウム

「自由」をテーマにした川柳公募

入選発表

 

 建長寺 川柳シンポジウム実行委員会は、平成21年7月15日から9月15日にかけて、「自由」をテーマにした川柳作品を、葉書とインターネット、ケイタイサイトで一般公募しました。その結果、6222句の応募があり、このほど、川柳学会専務理事の尾藤一泉氏ほか選考委員会の審査により、“大賞”(1句)、“秀逸”(3句)、“佳作”(50句)の計54句を入選作に決定いたしました。

《大 賞》
ケータイを持たず風船飛んでゆく         山口県  ありた こはる

  賞金 3万円
  初代川柳銀メダル、賞状


《秀 逸》 賞金1万円 記念品
人間を信じて軽い靴を履く         岡山県 古谷 文子
コーヒーとセットで付いて来る自由    千葉県  山口 早苗
旅に出るちょっと迷子になりたくて    新潟県  橋立 英樹

【評】尾藤一泉
  「自由」というテーマで川柳を作るにあたり、改めて自由を自分に引き重ねて自由を考える契機となったとか、現代社会の中での自由と義務の関わりを考えたとか、さらには、自由でありたいという希望を十七音にしたというメッセージとともに、6222章が寄せられた。
 概念としての自由や、自由の定義を説明しようとする句が多かった中、入選54章は、それぞれに「自由」を自らの視点から捉え、メッセージとして十七音に昇華している。
 大賞作品は、「自由」というテーマを携帯電話という時代のツールを取り込みながら、自らを風船に重ねてイメージとして描く大きさのある作品。現代社会における自由のある姿を描いてみせた。秀逸の「人間を」には、社会性があり、「コーヒー」とには、自由の本質を見詰め捉えた発見がある。「旅に出る」は、現代社会の中の束縛からの解放への希望が、「迷子になりたくて」とう気持ちに表れ、いずれも時代の空気を捉えた作品。
 選考は、一次審査を尾藤一泉が行い300句に絞り、二次審査として4人の選考委員が各自30章を選んだものから、重複した作品を中心に、ふたたび一泉が格付けを行った。

      

 《佳 作》
ケータイのサイズで自由飼いならす    埼玉県 朝比奈千鶴
金がある自由と金が無い自由       福岡県 マゾの卓球部員
七色の自由は七色の孤独         埼玉県 井原 真一
与野党の交代自由席で見る        埼玉県 松永 昇児
スーパーで売っていそうなフリーダム   茨城県 葛西  清
鎖から外すと迷いだす自由        神奈川県 加藤ゆたか
いい風をまとい飛び込む自由席      神奈川県 二宮 茂男
奔放に生き人間の顔になる         東京都  上村  脩
野良犬に戻って水のうまさ知る       東京都 安藤 紀楽
居酒屋で総理の首を斬る自由       岩手県 富谷英ちゃん
 (以上2選者以上重複選出)

おそろしや自由が持っているナイフ    福島県 倉嶋山ノ鳥
一枚の切符で行けるところまで       佐賀県  小田 由実
自由にもほんの少々金が要り               岡山県  光畑 跡夢
自由ですプリンどこから崩しても            鳥取県  浜 ぶどう
年金で今日の自由を買いに行く            兵庫県  ラジオネームせんせい
いつの世も自由と金は淋しがり             兵庫県  岸野たかさま
フリーダム 英語にすると軽くなり          兵庫県  今井 愚楽
一本の小骨を抜いてから自由              兵庫県  上野てんじょう
言論の自由を叫ぶ誤字脱字                奈良県  水谷 小文
手のひらの上と知らずに生きている      大阪府  兼田 西風
人間が少し狂っていて自由                  大阪府  井口堂のロバ
偏差値の中で自由に飢えている           滋賀県  琵琶ちゃん
平成に 自由溢れて 溺れそう             三重県  松田清茶庵
ひとりぼっちは少うしだけ自由              三重県  大嶋都嗣子
致死量を超えぬ程度に盛る自由          愛知県  さごじょう
棺桶の中でマイケルのびをする           愛知県  紫 ゆかり
リタイアに高原の風心地よい               茨城県  林 比左史
巻尺で計ってみたくなる自由               千葉県  梶 Q太郎
揚げ雲雀空より薮にある自由             千葉県  斉藤ふじお
青テント臍の曲がった自由主義          千葉県  木内 紫幽
泣きに来た鴉よ自由を語ろうか       神奈川県  山下ひろたね
凧あげて空へ自由を遊ばせる         神奈川県  北村 純一
アメリカに学ぶ自由の裏表              神奈川県  貝田 誠作
手も足もあって自由がまだ足りぬ        福島県  佐藤 隆貴
知る自由あっていらないことを知り       東京都  竹内ひろたっく
自由って「生もの」 すぐに過去になる    東京都  船木いちゆめ
自由過ぎ仕事結婚踏み出せず           東京都  前田  秀
マイペース無駄に歩いた道もある        秋田県  齋藤八兵衛
フリーター 金と時間に縛られる          福岡県  佐藤 龍神
どこへでも行ける二本の足がある        埼玉県  押田案山子
モノ言える自由に慣れて牙鈍る           東京都  秋広まさ道
自由化の手足を縛る派遣斬り             埼玉県  島崎 穂花
箱庭の中で自由を満喫す                   長野県  中嶋やっこ
ご自由に いわれて出鼻くじかれる       兵庫県  北尾 翔子
雑草が伸び伸び生きる芋畑             神奈川県  山海の珍味
人の血を酷く流してきた自由            神奈川県  瀧  正治
遊んでおいでケータイの範囲内         神奈川県  和泉 雅江
よく見ると小さな自由が溢れてる       神奈川県  山下 大貴
気まぐれに翼広げて空にキス              静岡県  水鳥 舞美 (15歳)
自由でも悩みあるよとポチがいう         千葉県  相原犬の気持ち(10歳)

投句者の皆様からのメッセージ(第3回発表以後)

otakasann この世に生きるもの全て、あるがままにそこに居て、お互いを尊重しあって生きていたい。
Q太おやじ ワーキングプアや派遣切りなどに代表されるように、働く人々が物のように扱われていることに憤りを感じています。
かしこ妻 身の回りから詠んでみました。その時々で手に入れたい自由もあるものです。
ドンキホーテー 現世(うきよ)は自由であって欲しい。自由は面白くて辛いこと。
のぞたんママ 制服のない娘の高校の卒業式は和服に袴が大多数。自由はお金がかかります。もしかすると自由は維持費が物凄くかかる贅沢品でしょうか。
ふくろうのすけ まずは自分の頭で考える。自由の基本ですよね。
ほうりゅう児 空気や水は人にとってかけがえの無いものであり、あまりにも簡単に手に入るとそのありがたみがわからない。自由も然りである。自由が保障されている我々は、自由でない世界を眺めることによって、自由の良さが目に見えてくる。空気も水も自由も意識することなく生きていきたいものである。
よもぎ春子 鶴彬氏の名を目にするのは初めてです。どんな川柳が選ばれるか楽しみです。
阿見の侘助 無礼講も人事上の罠の臭いがする。酒の席なので、つい本音が出てしまい…しばらくすると、しっかりと仕返しされてしまう。気を付けて損は無い。
右田 俊郎 自由って不思議なものとつくづく思います。足るを知る で過ごしたいものです。
宇宙悠々 自由も不自由も本人の心しだい。
岡野ケイ 私は阪神大震災の被災者て、神戸市東灘区で震度7を体験しています。
梶Q太郎 私は今の小さな自由に満足しています。
干潟和矢 川柳は始めたばかりで、思いついたときに少し詠む程度です。応募というものも初めてしてみました。よろしくお願いします。
吉岡よしこ 手術で入院していた義父も晴れて退院、ベットであちこち行きたい所を考えていたようです。
宮尾 美明 何がなくとも自由が一番
金剛 明夫 日々の慌ただしさの中で「自由」の大切さや重みを忘れがちですね…自分の考えと責任で物事が進められる喜びをもっともっと感じなくてはいけないような気がします。
金子かきくけ子 こんな川柳で遊べるのも自由でしょうか。 携帯電話、車、パソコンがあっての自由ですね。
月野 照彦 鶴彬を世に知らしめることはとても大事なことだと思う。彼の川柳を小学校、中学校の教科書に載せて欲しいものだ。
犬飼 公一 大学生の自由を謳歌しています。
元明大生 いくら自由とはいえ、年上の方には余程の事情がない限り、節操を持って接すれば、もっとお話が進むはずです。
源GTO 素人ですが自由な発想でに作りました。よろしくお願いします。
五十嵐 真人 今、働く自由が奪われていると思って作りました。
忽滑谷 みえこ 不自由になると、自由のありがたみや支えてくれる人への感謝へと思いが至ります。
佐藤 陽酔 とにかく何でも言える国に暮らせて良かった。
佐藤陽陽亭 本当の自由は、自分の心の中にあるような気がします。
斎藤弘美 シンポジウムを楽しみにしています。
坂口女神様 ご自由にどうぞ。戸惑うこともあるけれど、つい、ありがとうと、言ってます。
三上馬左史 もう「自由」でお腹いっぱい。
三上福助 自由なればこそ。
山口 博史 改めて自由について考える良いきっかけになりました。ありがとうございました。
山中あきひこ はじめての参加ですよろしくお願いいたします
山田柳茂 鶴彬さんは大好きな柳人の一人です。表現の自由がいかに大事であるかを痛感しています
山縣 敏夫 あっても、有難みを忘れるのが自由。失くして分かる自由の有難み。
紫ゆかり こうして川柳を考える時間の与えられていることが何よりの自由なのかと思いました。最初のものはマイケルジャクソンを詠んだものです。私には彼が綺麗な衣装を纏った奴隷のように感じられました。黒人は解放されたけれど、別の形でしばられ搾取され続けた人生。今は自由を謳歌されていることを心から願っています。
鹿おとこ 今の日本の自由は格差社会で、自由が制限されている。
鹿おんな 夫婦になって二十年、家庭、夫婦とは自由が制限されていますが、それが私にとって一番幸せです。どうか赤い糸が結ばれたままでいますように。
柴田福さん 作品1:文字どおり、今日こそはと思い、気合いを入れて、朝早く起きて職探をしたのに、結局また見つからず…いい年なんだし妥協して早く自由から抜け出さなきゃ(涙)作品2:タイプが幅広いため、外を歩いていると、一目惚ればかりしています(笑)でも一目惚れは誰にも迷惑かかりません。自由です(笑)
住 すみこ 自由とは自由であれば自由じゃなくなるものだと思います。
小泉 親種 自由は考えれば考えるほど難しい。人に迷惑のかからない自由の難しさ。
小田 慶喜 やはり「自由」と書いては、自由がないか。
小田 和子 優しく生きていきたい自由。
小林こばやん 自由は他人のせいにはできない部分もあるので、あれこれ悩み、エイヤーッという決断の繰り返しでもあります。
ヒ〜ラ〜 自由とは言え、先生の前で高いびきは流石に気が引ける。しかし、場の雰囲気がなごんでいる空気も伝ってくる。
西田 鴻 私なりの『自由』を込めて書きました。どうぞよろしくおねがいします。
青木くりりん 人並みの幸せを手に入れながら、特に不満のない人生を過ごしている今日ですが、こと身内、職場の人間関係については、どのように付き合えば本当の幸せ、自由を感じることが出来るのか、目に見えない不安を感じながら投稿させて戴きました。 
青柳一咲 平和で自由と言っても、若者に将来の夢を与えられずしかも自殺者は減りません。鶴彬さんが生きていたらこの自由をどう表現するでしょうか。
斉藤ふじお シンポジウムの成功をご祈念申し上げます。
石原睦月 高校受験を控えた中学生の子を持つ親として、受験や進学は大切だけれど、それは生きて行く上での「一つの通過点」であることも忘れないで欲しい。受験だけではなく、今だから出来ること、取り組んでいること、出会えた仲間たち、それらを味わい、それらとともに15歳の自由を、今こそしっかりその身に焼き付けて欲しい。
占部唐変木 外国を旅すると自由の有難さが身にしみるもの
川上ともこ1967 心はいつも、自由でハッピーでいたいものです♪
憎いあんちきしょう 個人的には、社会生活を営む上で、自由と自分勝手を履き違えないようにしていきたいですが、創造・表現は限りなく自分勝手な自由であった方が良いのではないかと思います。語弊を恐れずに云うと、自由に相反するものは「多」だと思います。
大嶋都嗣子 シンポジウム当日は 是非出席したいと思っています!
竹重満風 自由そのものは素晴らしいが、自分がその身になると色々厄介なこともある。
竹内ひろたっく 自由とは考えれば考えるほど難しいものです。
竹内ゆうじ 自由というのは、とても甘い響きですがその裏に、重い責任があることを忘れてはいけません。
中村宇宙見 ひょっとしたら今の子どもたちは、昔より不自由な世界で生きているのじゃないかと考えさせられるテーマでした。
朝山浮流 一口に「自由」と言っても、本当に色々有りますね!川柳を捻りながら、日頃何気なく使っている「自由」について考える機会を持つことが出来ました。ありがとうございました。
朝方夢子 過日のご案内により応募し、後日そのことがきっかけで建長寺の川柳フオーラムのご案内を戴きました。そのお陰でフホーラムを柳会の皆様にお知らせすることができ、私も参加することを楽しみにしております。ありがとうございました。
鍔田つーさん 自由になりたいのです。
田中ひわ 鶴彬の生涯を思う時、もう少し長生きさせてあげられたら、もっと遅く生まれていたなら、どんな句を残して居ただろうと口惜しい気持ちがします。
渡辺好文 メール有難うございました。締め切りまで、ドンドン投稿いたします。
土師角造 自由という大きなテーマにかなり苦労しました。その割には、陳腐な作品になってしまいました。
島崎穂花 戦争はささやかな庶民の自由も奪う、絶対反対!!
東海林雄之介 本当の自由について我々はまだまだ議論や思考を尽くさねばなりません。
藤森吟二 作品1の句は、若い頃のある日、荒川土手を自転車に乗っていたら、にわかに雨が降り始めました。あわてて近くの橋の下に滑り込み雨の止むのを待っていました。そこに、あちらから一匹のやせたみすぼらしい犬がひょろひょろ歩いてきました。どうやら餌を探しているようです。誰かが捨てたアイスクリームの破れた袋を見つけると、夢中でピチャピチャなめました。その時私は思いました。わが家にも犬がいて、つないでいましたが、私はいつも犬の気持になって考えると、自由になりたいなあ、と思っているだろうなと思っていました。でも、今目の前にいる犬は自由を得ましたが、疲れきっています。束縛を求めているようでした。自由ばかりが幸せではないなと思いました。
内田ぽめり 思いつくまま、捻ってみましたが、なかなか自由に、とはいかないもので…。
内藤葉注連 昨年、男児を出産しました。こんな時代ですが、子供たちには明るい未来であってほしい。そんな願いを込めました。
楢木猪駆 自由という言葉の響きはすばらしいけど、それを生かせるかは自分次第だなあ……
忍足良夫 小林多喜二とならんで川柳作家としてこんなにがんばった方がいたなんて初めて知りました。今夏、長野県を旅し、青木村郷土美術館で青木村が生んだ偉大な俳人、栗林一石路の存在を知ったばかりなのでよけいにそう思ったのかもしれません。この時代、真の自由を守り発展させていくためにもこのようなシンポジウムを催す実行委員会に敬意を表します。
白川楽人 いよいよ締切ですね。すでにレベルの高い句が中間発表で掲載されているので、結果が非常に楽しみです。
板垣光行 雲ひとつない青空を見ていると、自分の夢を、もう一度、描きたくなった。
樋口裏表 テレビで傍若無人な取材の光景を見ているとこれが報道の自由の実体かと唖然とする。視聴率や発行部数を競う余り自らの首を絞めることにならなければ良いのだが。
福島山月堂 自由な競争のなかに、結果の平等はない。均一な平等は、不満を伴い不自由である。しかし、自由は勝手ではなく、平等は抑圧ではない。自由と平等が丁度良く折り合える、理想の社会を目指して、歩み寄ろうとすることも大切である。
北の揺人 川柳はよく作りますが、「自由」という大きなテーマに向かい、いろいろ考えさせられました。ありがとうございます。
北村レノ 自由を「何をしても良い」「嫌なことはしなくて良い」としてきたツケが、いろいろな面で現れてきているように思い、詠みました。他の方の入選作を拝見するのを楽しみにしています。
北猫目石 自由がいっぱいありそうで、危機的な時代になっていと思います。
堀川 カツ 自由に流れている雲も風に行き先を任せている。名前は自由でも自力では動けない。人に迷惑をかけなければ自由な生き方もアリです。
木本風の巻 自由とは時としてゼロサムゲームのようなもの。1つの自由を認めれば、他の自由が奪われるという功罪が見られることも良くあります。
野尻のんさん なにげに重圧に耐える、天才型というより努力型と呼ぶにふさわしいイチローの大記録達成おめでとう!
矢野龍王 政権は「自由」民主党から、ただの民主党へ。とりあえず今の世の中を変えて欲しいという願いを一句に込めました。
友久健 このたびは自由について、いろんな意味で考えさせられました。時代背景が移り行く中で、自由の本質とは一体なにかを思いました。勿論、憲法にうたわれている自由は絶対に守らねばなりませんが、もう一度深く掘り下げてゆきたいと考えています。
林善隣 一度送ったような気もしますが念のため送付します。
濱飛梅 暗い世の中を明るくしたいものです。
齋藤光子 年をとっても自分の足で歩きたい

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