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「震災・川柳の無力と意義」
夢の川柳博物館「関東大震災の時期の川柳誌」
大震災吟 ほか
東日本大震災
尾藤 一泉
肝を裂き地を割き地震人を別き
来し方も明日も浮かぶ長い揺れ
大地など借り物というM9
見開いたまんまダルマの床に落ち
落ちゆくものの諸手無力に摑むくう空
散らかった史料に古き地震の句
映像に津波の古句のリフレーン
津波去る日本の下着まで濡らし
レスキューの橙色が胃に刺さる
川柳が届かぬ遠い遠い瓦礫
国境のない手ずぶ濡れの国へ
首相から寒さが漏れるぶら下がり
避難所に国旗ばかりの国の術
塞がらぬ胃袋へまた来る余震
原発の古い神話が融けてくる
檻を出た野獣が放つシーベルト
規制値の無意味「神話」をまだ生かす
復興へ大地の眩暈 わが目眩
泥つきの証書明日へ託される
再生へ何もなかったような海 |