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「ざくざく」 尾藤 一泉選
<三才>
足で聴き耳で踏むよな霜柱 枇杷子
鉈切りの大根漬けを蕪笑う 栄 七
ざくざくと政治献金玉手箱 あさじ
<五客>
ブル稼動小判掘る音二十四時 枇杷子
ざくざくの野菜主役に鍋奉行 牛 歩
潮干狩り蛤混じる大漁旗 枇杷子
荷物背ひただひたすらに砂利の道 雅子
ここ掘れワン陶片ばかり古窯跡 昭 邑
<前抜>
桁違い小遣いをやる鳩の母 あさじ
ざくざくと切ってことことやわらか煮 団 扇
シロップを待てずにすくう露店先 つぼみ
初霜の踏む音冴える寒稽古 みその
「仕分」では埋蔵金が掘り出され 牛 歩
退職金次から次へ天下り あさじ
いつ見ても北の行軍安オモチャ 三 川
軍靴鳴る学徒出陣雨の中 昭 邑
切りすぎたキャベツと一緒に苦笑い 晏ね
野菜きる包丁の音小気味よく 敏 子
「交代」 堤 晏ね 選
<三才>
次の芽に命託して落葉す 三 川
ガソリンが電池に代わり星が見え 栄 七
年の瀬やモウ出番だとトラに告げ 雅 子
<五客>
高座ではおあと交代囃子鳴り みその
野党慣れなかなかできぬ元与党 文泉
政権の交代「密約」炙り出し 牛 歩
政権が代わって変わる裏の道 三 川
米中が中米になりドルが泣く 栄 七
<前抜>
零時過ぎ終わらぬ今日に迫る今日 枇杷子
各界の世代交代無常感 三 川
交代で新型かかる子沢山 あさじ
孫を抱く順をジャンケンポンで決め 団 扇
「交代」で嘘の官僚眠れない 牛 歩
川柳が思考の角度変えたよう 牛 歩
交代で国がよくなりゃ何度でも あさじ
繰り返す権力必腐ヒトゲノム 昭 邑
リリーフに代打代走また代打 団 扇
美しい国が敗れて友愛の国 昭 邑
軸 交替で赤子抱えて夜光虫 晏 ね
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「時事吟」 西村 昭邑選
<三才>
密室に風を通した仕分け人 雅 子
出てってと優しく言えば済む話 団 扇
目に見えぬウイルス核もマスクする 晏 ね
<五客>
凧上げる親を横目に塾通い みその
普天間が袋小路で伏魔殿 つぼみ
核抜きと言ってみただけ平和賞 晏 ね
仕分け人闇の総理に仕分けられ 三 川
信長の末裔五輪の切符手に 栄 七
<前抜>
無垢な子ら何を違えて殺人鬼 三 川
「仕分け」では「文化」「科学」も袈裟懸けに
牛 歩
天神も呆れる絵馬の誤字当て字 みその
連立が右に左に基地はどこ 文 泉
ああ君も鳩もやっぱり金まみれ 文 泉
戦争が何故必要か平和賞 あさじ
迷走がまた始まった孫総理 三 川
密約で叫びが消され重い基地 敏 子
やきとりに続けホルモン三ツ星へ ふくよ
強い円「輸出産業」押し下げて 牛 歩
軸 流行語大賞逃した「トラスト・ミー」
昭 邑
「溶ける」 浦田 栄七選
<三才>
お日様は根雪も溶かす武器を持ち 雅 子
角砂糖溶けるはがゆき初デイト みその
あっためて溶けてゆらゆらなごり恋 ふくよ
<五客>
シロクマも困っているよ氷溶け あさじ
雪溶けを待ちわびている拉致家族 あさじ
清張で謎とけ、そして目がうるむ 文 泉
淡雪の解けて早春待ちどおし みその
熱燗でチビチビ溶けていく左脳 団 扇
<前抜>
いさかいも年輪重ね穏やかに 敏 子
人型の山の残雪フイと消え 牛 歩
愛してね心身ともに溶けるまで あさじ
雪どけはいつになるやらやんばダム さちこ
氷溶け明日また凍る二番底 三 川
泥酔でネオンに溶ける連れの人 三 川
枯れた葉に初雪降りてスイと消え 牛 歩
春到来 雪といっしょに溶ける恋 文 泉
わだかまりとけて今宵の美味い酒 みその
仲直りバタートーストよい香り 枇杷子
軸 今朝の雪 溶け出す前の雪見酒 栄 七
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