文京川柳会 第3回例会

平成21年7月15日18時30分〜20時30分。アカデミー茗台にて。
       
前提講義として「課題のこなしかた」の開設が行われ、互選として「恋」の作品が討論され、続いて尾藤一泉選・課題吟「七」の全句批評が行われました。以下は、その一部です。

互選:「恋」
 (マル数字はポイント。太字は一泉推薦)
 G
恋がたき先生取り合う幼稚園  幻舟  (共感は多かったが中八のリズムがよくない)
 F その昔惚れた娘も惚けはじめ  みその  (現代の高齢化社会への風刺と自嘲があり面白い)
 D アナログな恋ほど長い導火線 つぼみ  (恋の本質に迫る。割り切れない恋の状態と過去現在の恋の変化を表現)
 D 振り向けば恋の塗り絵のモノトーン 千夢  (過去の恋への郷愁。モノトーンとなっていく記憶)
 A 不況中恋の行方も思案中    三川 
 A ケイタイを恋人にして味気なし  栄七  (時評的視点はいいが、「味気なし」と作者が断定した所に難。言いたいことは句の裏へ) 
 A 啄木の慕情の歌は千の風    牛歩  (題詠として、やや恋から離れた) 
 A これが恋夜明けのコーヒー飲みながら  あさじ
 A 恋よりも心動かす酒の味      優笑  (いかにも作者らしい句。) 
 A マンションの鉄扉さえぎる猫の恋 よし  (鉄扉の大げささと、それに戸惑う猫カップルの風景画面白い) 
  (以下省略)

課題吟 「七」   尾藤一泉選評
 
七色の悩み持ち寄り明かす種   千夢
 七の字をラッキーとした憎い奴   晏ね
 七光り 都合に合わせ親を出す  優笑
 七転び次がなかなか起きられぬ  文泉
 七月だビーチでナンパ 婚活だ  秀
 七五三持ち株すべて子の晴れ着 昭邑
 主役喰うままのドレスの七五三  あさじ
 七草を持ち裏木戸で頭下げ    万柳

【総括】新しい方が4名参加しましたが、それぞれ伍して互選の意見もしっかりと述べられましたので安心しました。互選では、判りやすい句が一番票を集めましたが、内容よりも形式としてリズムの悪さがあり、互選の票の高だけでは判断できない句の善し悪しを知りました。しかし、5点句の二句はそれぞれイイ句で、ここに投票した方が比較的多かったのは、句を見る目ができてきた証拠でしょう。
 「七」は、数詞の概念としての作品は難しかったようで、字結びが多く作られていました。掲載の句は、その中から比較的よいもの。今回の前提講義で学んだ題の処理方法、考え方を次回の作句に反映してみてください。また少し、作句に対する目が深まったと思います。
 次回は、川柳の客観的表現です。