文京川柳会 第1回例会

 6月17日、文京区湯島第二会館で第1回の文京川柳会が行われました。浦田会長のあいさつのあと、組織名や会則などを決定。会員相互の親睦と地域文化への貢献、および各個の川柳のある豊かな人生をめざしての出発となりました。
 第1回のテーマは、「コトバのトレーニング」として古句の一部を虫食いにした部分の感性による完成。以下は、その一部です。

  課題1 「その先を考えている○○○○○」(吉川英治の川柳から)

        その先を考えている 二羽の鳩   栄七 (鳩山兄弟)
        その先を考えている ウソの種   好舟
        その先を考えている 三男坊    牛歩 (金正雲なら面白い)
        その先を考えている 午前様    あさじ
       *「新総理」「わが社長」「辞任劇」「遺言書」…などでは、考えるのが当然の状況で
             面白みに欠けます。意表を衝いたモチーフが欲しい。現句は、吉川雉子郎こと英治の
             「その先を考えている豆の蔓」

      
  課題2 「○○○○のまま幽霊は現れる(古川柳から)

        マスクした まま幽霊は現れる   晏ね (新型は幽霊も避ける)
        酔眼 のまま幽霊は現れる     好舟  (愛らしい幽霊)
        靴下 のまま幽霊は現れる     枇杷子(あわてて)
        すっぴん のまま幽霊は現れる   つぼみ、文泉
       *その他「腰巻」「インフル」「わらんじ」「ふだん着」「色つき」「丸髷」…など
             面白い状況がたくさんでました。既成概念の<幽霊>からいかに違った
             状況を見つけるかが勝負。原句は 「ぞく名のままゆふれいハあらわれる」


  課題3 「○○○○○満足そうな顔で出る(現代川柳から)

        かんおけを 満足そうな顔で出る  文泉 (最も鋭い意表) 
        地球の出 満足そうな顔で出る   昭邑 (意表を衝いた発見)
        猫ののび 満足そうな顔で出る   よし (目が利いた観察)  
        孫のへそ 満足そうな顔で出る   ふくよ (無防備なおなか)
       *「表彰へ」「温泉を」「足湯から」「試験場」「初舞台」…などは予定調和。
             川柳の発想としては、アイロニーのある発見が欲しい。
             原句は 「便所から満足そうな顔で出る」

 コトバのトレーニングは、川柳的発想のトレーニングでも。次回から、本格的作句にはいります。

 次回は、7月15日の第2回文京川柳会です。